板橋区発達障がい者支援センターあいポート「3Dデザイン自主勉強会」

利用者YHさんの作品(首里城/レンダリングビュー)

株式会社アプリクラフトは、社会貢献活動の一環として、2020年から板橋区発達障がい者支援センターあいポートにて「3Dデザイン自主勉強会」に参加しています。

当勉強会では、利用者の方々がソフトウェアRhinocerosGrasshopperを使用して、創作活動、居場所、社会参加のきっかけ、就労のためのスキルなど、それぞれの目的で3Dモデリングやデザインに取り組んでいます。
コンピューターグラフィックスの世界に触れることで自己表現や創造力を伸ばし、新たなスキルを習得するためのサポートを行っています。活動を通し、より充実した社会生活を送るための力を養い、共に成長できることを目指しています。
この度あいポート職員の方々のご厚意により、利用者の方々の勉強会での作品および声を頂戴いたしましたので公開いたします。

利用者の方々による作品ギャラリー

こちらは利用者の方々による作品の一部です。EIさん・TSさん・TUさんはオリジナルモデル、YHさんは既存建築のモデリングに取り組んでいらっしゃいます。作成に数か月を要した力作です(クリックで拡大します)。

TUさん:重ね付けブレスレット(レンダリング)

利用者の方々の声

電子専門学校在学中、どうしてもプログラムが上手く実行できずに失敗体験として心に残っていたが、3D自主勉強会では、自分の出来ない所、納得のいかない所に職員さんに一緒に向き合ってもらえたことで、発達障害の特性を含めた本来の自分らしさを受け入れてもらえ、あいポート自体が自分らしく居られる居場所にもなっています。
3D自主勉強会以前は、Blender(ブレンダー)というアプリを使っていました。『Rhinoceros(ライノセラス)はGrasshopper(グラスホッパー)が凄い』という話を聞いていたので、勉強会に参加でき、Rhinocerosを触ることができ、昔から作りたかった『飛行機から人型ロボに変形』を作ることができたので、満足しています。
最初はやり方とかがわからなくてとても難しかったけど、慣れてくると様々な作品が作れるので楽しいです。
操作や理論等、難しいところはたくさんありますが、それらを一つ一つ理解しながら進めていくのがとても楽しいです。まだ始めたばかりですが、他の参加者の方の作品を見ていると色々なものを作成できる可能性が感じられるので、いつか自分のオリジナル作品を作ってみたいです。
技術訓練校のカリキュラムに3DCADがあったのですが、周囲の人と比べて理解速度が速く講師の指示に迅速に対応できるようになりました。
3Dデザインに関するニュースを気にするようになった。建築等の分野で使われているものなんだと知った。難しいけど達成感を得られる作業、ものづくり感が楽しい。
世界遺産や実際にある建造物や物をよく造るのでテレビなどで特集や解説されているとついつい見てしまう。
動画サイトなどで他の人が造った3D作品を見て、自分ならどう作るか等、つい考えてしまう。
もともと一人で作業する事が得意なので、あまり干渉されず黙々と自分のペースで進められる。
ひきこもりがちな生活だった中、新しいことを学べたり、自分で考えて設計できたりして楽しく通えたので、家の外で様々な活動をしていくきっかけになった。
もともと3DCGやイラスト等を専攻してしている大学や専門学校に入学したいと思っていたが、あまりそうしたものに触れる機会が無かったため、こうして気軽にCG制作が出来る場があることがとても嬉しく感じた。 特に、全員一律のペースで進めるのではなく、それぞれにあった自由なやり方で作れるのが自分にとってとても有り難かった。

板橋区発達障がい者支援センターあいポートとは

東京都板橋区民のための発達障がいに関する支援の拠点です。
発達障がいのある人が生きやすい社会を目指して、利用者一人ひとりの特性に合わせた障がいの理解、社会参加の場の提供、環境整備、普及啓発などの支援を行っています。
ホームページ https://i-port.cocorone.space/