舞台・テレビ・映画の美術設計では「尺」が標準単位になっています。歌舞伎でもオペラでもロックコンサートでも単位は「尺」です。カスタムで尺単位の使えるCADがこの業界を席巻したのもごく自然な成り行きでした。また舞台以外にも私たち美術デザイナーは、イベント、展示会、ディスプレーなどの仕事でも図面を描かなければなりません。大手の道具会社にはCADで発注するのですが、一番緊密に連絡を取り合う広告代理店のプロデューサーでCADを使える方はそう多くないように思います。しかしほとんどの方は企画書などの作業でIllustratorを使っており、また使える人が近くに居る状態ですので、現在では広告代理店とのやりとりにはIllustratorをお互いの標準アプリケーションとして仕事を進めています。
簡単に修正を加えることができ、ネット環境の充実にともなう作業のスピード化そしてデータベースこそ私たちがCADを使う最大の理由です、CAD(.mcd)からIllustrator(.epsあるいは.ai)に変換した後も図面修正ができ、両アプリケーションをシームレスに結びつけるCADtoolsは離せない存在になりそうです。
もちろん最初からCADtoolsで描くこともできますが、各劇場の基本図面のほとんどが(.mcd)で出来ていますので.epsあるいは.aiに変換してから描き始めるほうが作業効率がよく、丁寧に描くことができます。また単位のカスタム設定で「尺」設定ができるようなら、業界標準になる可能性もあります。
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